イラストレーターにしもりちよこ の ど-も-のブログ

「双葉 第2章-その11-」

6/14のトコトコイラスト「双葉　第2章-その11-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
artWorks＞Tokotokoillustration-01（2006.02.01〜）>>>>
のページでご覧いただけます。

　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その11-」

　　　海にしずんだふたばじいを
　　　少年コト　と　小竜　が無事に救いあげました
　　　
　　　「じいじ、じいじ、大丈夫？」
　　　
　　　「なななな、なぜ沈むのじゃ？？
　　　　なななな、なぜからいのじゃ？？
　　　　わからん、わからんっっっ」
　　　
　　　塩水につかってしまったふたばじい
　　　
　　　「うううう、べとべとする！！
　　　　うううう、たまらんっ　たまらんっ
　　　　べとべとじゃ、べとべとじゃ〜〜」
　　　
　　　生乾きの海の水がきもちがわるいふたばじい
　　　じきに太陽が水分を飛ばしますが・・・
　　　
　　　あついあつい太陽が
　　　船の上の2人と1匹に
　　　容赦なく照りつけていました
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

6月14日のトコトコイラストです。

海には水がたっぷりすぎるほどにあるのに
そのまま飲んではいけません。
塩水を飲めば飲むほど
さらに水が必要になってしまいます・・・

海の旅でもっともたいせつなことは
飲めるお水の確保です・・・・

お話しはゆっくりとトコトコつづきます(^^)
●

※なお、「双葉」のお話を最初からご覧になりたい場合や、
　前のお話をもう一度読み返したいときなどは、
　これまでのお話をはじめからまとめてご覧いただけます。
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　一番下からお話がはじまります。

　　　　　・　　・　　・

「双葉 第2章-その10-」

6/5のトコトコイラスト「双葉　第2章-その10-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その10-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　ひろーいひろい海のうえ
　　　風を受けて帆船で航海をしています
　　　
　　　ひかげのない海の上
　　　大切な水を節約しているため
　　　乾きに乾いたふたばじいが
　　　ついにがまんの限界を超えました
　　　
　　　「ああああ、暑い、暑い、暑い〜〜!!!!　なんて暑いんじゃ!!!
　　　　わしはたまらん、泳いでくるぞ」
　　　
　　　「あっじいじ待って！海に入ってはいけない・・・」
　　　
　　　どぼーーん!!
　　　
　　　うるおいをもとめて
　　　ふたばじいは　海に飛び込んでしまいました
　　　
　　　「ぶくぶくぶくぶく・・・
　　　　ぐぐぐ、なななな、なんじゃなんじゃ、このわしが沈んでいる
　　　　ここここ、こりゃあ、いったいどうしたことじゃ」
　　　
　　　『あらまほしの実』を小竜の首にかけたとき・・・
　　　『未来のじつげん』が発動し、
　　　大きな根が生えてしまったふたばじい
　　　根の重さで水に浮かばないふたばじい
　　　
　　　『おおおお、おまけになんじゃ、この水は!!!
　　　　からい、からい!!　おえっおえっ、ぶくぶくぶくぶく・・・』
　　　
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

6月5日のトコトコイラストです。

ふたばじいは、口はたっしゃですが、移動することが嫌いで
土の中にもぐって多くの時間を過ごしていた555歳の『樹の妖精』です。
「海」というものを知らなかったのです。
知らずに、しおからい海に勢いよくもぐってしまいました・・・。

お久しぶりです。
にしもりちよこです(^^)
海のからさをわたしが初めて知ったのは、
たぶん4歳くらいのときでした。
海の水は塩辛い、ということは事前に知識がありましたが、
実際に味わって見ると、
おもっていたよりずっとしょっぱいっ!　と
たいへん驚いたのを覚えています(^^;

でも、その塩のおかげで浮力が増すのですよね。
プールよりもじょうずに泳げるため、
すぐに海がだい好きになったのでした(^^)

さて、海に沈んだふたばじい....(^^;
またぽちっといらして下さいね。
●

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「双葉 第2章-その9-」

5/24のトコトコイラスト「双葉　第2章-その9-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その9-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　海に出ます
　　　
　　　コトはひとりでじょうずに船を組み立てました
　　　
　　　「さ、じいじ、気をつけて船に乗ってね」
　　　
　　　「ここここ、こらっさわるなっ、あ・・・いや・・・その・・・さわる・・・
　　　　か・・・？　まあ・・あまりさわらんでもよいからの・・・　わっはっはっ」
　　　
　　　「じいじ、やさしくなったんだね
　　　　コトはじいじをてつだうの、すきだよ」
　　　
　　　「そそそそそ。そうか、そうか。
　　　　じ・・・じいじいも、きききき、きらいじゃないきがしてきたようなきがするぞ？」
　　　
　　　「じいじ、ほらそこ、あたま、帆に気をつけていてね」
　　　
　　　「おおお、おう」
　　　
　　　「それじゃあ、小竜。
　　　　すこし沖に出るまで、おねがいするね」
　　　
　　　「ケーーン」
　　　
　　　小竜が先導して引く船は、ゆっくりゆっくり沖に向かって
　　　すべりだしました・・・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

5月24日のトコトコイラストです。

あーーーー
1週間以上ぶりです。すっかりご無沙汰してしまいました。

なんというか・・・・このお話しの中で、
このあたりちょっと大事な展開なので慎重になっていたこともありました。
また、なんでだか、わたしの生活周りがとても忙しくなっていたこともあり
気がつくとこんなにも時間が経ってしまったのでした。

あーでも、やっと描けました(^^)
自分のところで止めてしまっていた伝言を、
ようやくお伝えできた時みたいに
す〜〜っきりしました〜(^^;

わたしが10日も、もたもたしている間に、
コトはひとりですっかり船を組み立て終えたみたいです(^^;

じつはこの船を、帆船にするか、オールで漕ぐボートにするか、
それとも、見たこともないような推進力で進む船にするかで、
ものすごーーく迷いました(^^)
決め手になったのは、コトの国には帆船が似合う、という気がしたということ(^^;
よくある「帆」のある船となりました。

さて、彼らには少し海の旅を楽しんでいてもらいましょう。
つづきはこんどは10日もあかないうちに描きたいとおもいます....(^^;
またぽちっといらして下さいね。
●

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「双葉 第2章-その8-」

5/14のトコトコイラスト「双葉　第2章-その8-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その8-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　
　　　旅の途中の洞穴の前・・・
　　　ふたばじいが　『あらまほしの実』を手放したばっかりに
　　　たいへんなことになってしまいました
　　　
　　　「はああ、はあああ、、、しししし、死ぬかと思ったわい・・・
　　　　コココ、コトがもっと早く出てきておれば、こんなことにはならんだものを
　　　　船なんていらぬものを取りに行ってこのざまじゃ」
　　　　
　　　「あ、じいじって泳げるの？」
　　　
　　　「わわわわ、わしがおよげないわけはないじゃろう！
　　　　樹の精じゃぞ、樹・樹・樹の精じゃ！
　　　　ふんっ　まったく信じられんことをきく
　　　　ほれ、小竜の治療をしてやらんかい！！」
　　　
　　　「うん。
　　　　小竜。おいで」
　　　「クーーン....クーーーン」
　　　
　　　小竜の治療をすませると、コトは手早く船をがけの下におろします
　　　ふたばじいも手伝っているところをみると
　　　じつは反省しているようです・・・
　　　
　　　「じいじ。じいじの『あらまほしき未来』は樹なんだね？　
　　　　それはとても立派な根っこだね」
　　　
　　　「うううう、うるさい!!!　
　　　　わしに『根』などという下等なものが生えてたまるか!!!
　　　　これは『根』なんぞであるわけがない!!
　　　　これは・・・これはしっぽじゃ!!!」

　　　「しっぽ？　じいじに・・・
　　　　しっぽ・・・？」
　　　
　　　小竜が空でしっぽをくるくる回してみせました・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

5月14日のトコトコイラストです。

どうも、こんにちは。ちよこです。
また一週間ぶりの更新です(^^;

はい、ちょっと見にくいですが・・・・
見えますか？
じいじのしっぽ。
じいじは根っこではないと、がんとして主張し続けます・・・(^^;

現実は素直に認めちゃったほうがいいとおもうんだけどなぁ(^^;;;;;
現実を否定していても何もいいことはないでしょう〜〜・・・・・・・。

さて、次回は航海に出発です。
海の旅をお楽しみに(^^)
●

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　　　　　・　　・　　・

「双葉 第2章-その7-」

5/7のトコトコイラスト「双葉　第2章-その7-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その7-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　旅の途中に　立ち寄った　ほら穴の前・・・
　　　ふたばじいは　『あらまほしの実』の入った袋を
　　　小竜の　首に　結んで　袋から手を放してしまいました・・・

　　　
　　　「ぎゃうっ」
　　　　小竜は『あらまほしの実』のあまりの重さに
　　　　からだを　おこすことが　できません・・・！！
　　　
　　　そして、ふたばじいは・・・
　　　「うわぁぁうわぁぁぁ
　　　　た、たすけてくれ〜〜っっっ！！！」

　　　　7つの『あらまほしの実』が
　　　　ものすごい　いきおいで　ふくらんで
　　　　ふたばじい　の中に　くいこみはじめてしまいました
　　　
　　　「おおお、おもい、おもい！　いいい、いたい、いたい！！
　　　　わああ、わああ」

　　　　ふたばじいは　あばれて
　　　　がけの下に落ちてしまいました
　　　　タネはますます　重くなる　いっぽうです
　　　
　　　「きゅう　きゅう　きゅう」
　　　　小竜も　あばれて　ヒモがどんどん　くいこみます
　　　
　　　「小竜！　じいじ！？」
　　　
　　　コトが穴から　もどってきました
　　　
　　　「じいじ、『あらまほしの実』をはなしてしまったの！
　　　　ああ、たいへん！　じいじにしか　もてないのに・・・
　　　　はなしてしまったら、“みらいのじつげん”がはじまってしまうのに・・・」
　　　
　　　かしこい　コトは　ヒモを『あらまほしの実』の袋に結んで
　　　そのヒモを　ふたばじいに渡しました
　　　
　　　「じいじ、このヒモを持って！　すぐに持って！」
　　　
　
　　　コトの機転のおかげで　なんとかふたたび
　　　『あらまほしの実』を持つことが出来たふたばじい
　　　
　　　無事に『あらまほしの実』は縮んで軽くなりましたが・・・・

　　　おやおや？
　　　ふたばじいに　異変が・・・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

5月7日のトコトコイラストです。

お待たせしてしまいました(^^;。
また一週間ぶりの更新です。

あ〜〜あ、ふたばじい、やってしまいました・・・。

思いついちゃって、おうちゃく　したくなる気持ちはわかるけど、、、
　『あらまほしの実』を手にしたときのことを、忘れてしまったのかなぁ・・・(･_･)

基本を忘れ、前提を忘れるその“くせ”のせいで
ずいぶんと、苦しまなくて良いことで
苦しめられているような気がするんだけど・・・・・。

「記憶」というものは、自分を守ってくれる
たいせつなものなのですね・・・・(^^;
　☆わたしもふたばじいのこと笑っていられません。。。
　　記憶力、鍛えなくちゃ・・・・

さて、じいじに起きた異変とは・・・？
つづきをたのしみにしていてください。
(^^)
●

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　　　　　・　　・　　・

「双葉 第2章-その6-」

4/29のトコトコイラスト「双葉　第2章-その6-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その6-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　海のそばにいます
　　　
　　　「船があるの。とってくるからまっていて。」

　　　　と、コトが言えば、ふたばじいはとても素直に
　　　　たくさんたくさんうなずきます・・・
　　　
　　　「クーン」
　
　　　　小竜はとても心配そうにコトのうしろすがたをみつめます
　　　
　　　
　　　「お、おまえにはあの穴にはいるのはむりじゃよ。
　　　　しんぱいじゃろうがここでわしとまっていようの？　
　　　　よしよし　よしよし」
　　　
　　　　ふたばじいがたいそうやさしくなぐさめました・・・
　　　
　　　「クーン」
　　　
　　　コトの姿が見えなくなるのを待って
　　　ふたばじいは、小竜のくびに
　　　『あらまほしの実』が入った袋のひもをかけて結ぶつもりなのです
　　　
　　　潮風がそっとふたばじいと小竜のほほを
　　　なでました・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月29日のトコトコイラストです。

ふたばじい、(^^;
急にやさしくなったとおもったら・・・(･_･)。

少ない文字数と
少ない絵で物語を書き進めるためには
細かい描写を省かざるを得ません・・・

小竜が採ってきてくれるコトのごはんのこととか
安全のために木の上で眠るコトのこととか。
旅の道々出会いのエピソードとか・・・。

それなりに描けばたのしいエピソードだと思うのですが
デフォルメを統一するためには省略しなければならない・・・
お話作りも、絵と全くおなじなのですね。。。

さてさて、ふたばじいのたくらみはいよいよ・・・。
どうか、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

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「双葉 第2章-その5-」

4/23のトコトコイラスト「双葉　第2章-その5-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その5-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　しずかにしずかに旅をしています
　　　
　　　「じいじ、つかれた？　少し休む？」
　　　　　　とコトが聞けば、ふたばじいは無言でうなずきました・・・
　　　
　　　「もうすぐ山の頂上だから、楽になるからね」
　　　　　　とコトが言えば、ふたばじいは無言でうなずきました・・・
　　　
　　　「だいぶ南に来たから暑くなってきたね。じいじだいじょうぶ？」
　　　　　　とコトが聞けば、ふたばじいは無言でくびを横に振りました・・・
　　　
　　　とぎれることなく苦情をばかりを口にしていたふたばじいは
　　　何も言わなくなってしまいました・・・
　　　「あらまほしの実」に聞こえるところで口にしたことは
　　　みな未来となって自分にふりかかることを知ったため
　　　何もしゃべれなくなってしまいました・・・
　　　
　　　ところが、、、、
　　　
　　　ふたばじいは、いいことを思いついてしまいました
　　　
　　　《そそ、そうじゃ！　わわ、わしがこれを持たねばよいのじゃ！
　　　　空高く飛んでついてくる、あやつに持たせればよい！
　　　　わしは自由じゃ！！　わしは自由じゃ！！
　　　　おい、小竜、こっちゃ来い！　降りて来い！　
　　　　・・・ふうむ、念じたところで降りては来んか・・・》

　　　「ふんっ」

　　　「えっ？　じいじ、なにか言った？」
　　　　　ふりかえってコトが聞くので、ふたばじいはおおきくくびを横に振りました
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月22日のトコトコイラストです。

ふたばじいが、しずかです(^^;
ものすごくしずかです。

自分の言ったことが現実になるからと言って
何も押し黙ることはないはずなのですけれど・・・
(^^;

ポジティブな言葉、すてきな言葉を
発すれば良いだけなのですが
・・・・・
いつもネガティブで無責任な発言しかしていなかった
ふたばじい。
習慣というのは、なかなか簡単に変えられないものなのですね.....。

ふたばじいのたくらみはどうなるか・・・。
どうか、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

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「双葉 第2章-その4-」

4/20のトコトコイラスト「双葉　第2章-その4-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その4-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　は
　　　ずいぶん遠くまで旅をしてきました
　　　旅にあきて、疲れ果てた、ふたばじいが
　　　ついにかんしゃくを起こしてしまいました
　　　
　　　「いいい、いやじゃ、もういやじゃ！！！！
　　　　わしはもう、まったく歩かんぞ！
　　　　『あらまほしの実』も、『あらぬの実』もどうでもよいわ！
　　　　わしはもうコンリンザイ、ここから一歩も動かんからな!!!!
　　　　もういやじゃ、ああ、もういやじゃ。」
　　　
　　　すると、少年コトは、すかさずポケットから袋を取り出し
　　　袋の中の粉を、ふたばじいの上にふりかけて呪文を唱えました
　　　『あらまほしの実の御力借るわが言にしたがひて、今放たれた言の葉の力根忽ち消えよ』
　　　
　　　「ななな、なんじゃ、なんじゃ、なんのまねじゃ」
　　　
　　　「じいじ、『あらまほしの実』に聞こえた言葉はほんとうになる。
　　　　ここから動けなくなってもいいの？」
　　　
　　　「なななな、なに？？　このタネにもそんな力があるのか？
　　　　いいい、今おまえがしたことで、言葉は取り消されたのか？」
　　　
　　　コトはうなずいて言いました
　　　「『あらまほしの粉』には『言葉の力』を打ち消す力がある・・・
　　　　コトの村にはとても必要なの。」
　　　
　　　コトがふりかけた白い粉は、じいと会ったあのときに袋に入れた
　　　『あらまほしの実』の殻がこなごなに砕けて粉になったものでした
　　　
　　　「ななな、なんじゃ、おまえの村には、わしのような者が大勢いるのか？」
　　　
　　　「ううん、ちがう」
　　　コトはわらいました
　　　
　　　「なんじゃ、それでは・・・・いや、なんでもないわい」
　　　
　　　『あらまほしの実』の魔力が今も自分についてまわっていることを知ったため、
　　　すっかり言葉に慎重になったふたばじいは、せいいっぱいの思いを込めて
　　　「ふん」と言いました
　　　
　　　とても静かになって、また一行は歩き出しました・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月20日のトコトコイラストです。

ふたばじいの方でも時間がずいぶん経ちましたが、
こちらの時間も2週間も経ってしまいました。
すっかり更新できなくて、お待たせしてしまいました・・・
その間見に来てくださったみなさま、ほんとうに、ごめんなさい。

さあて、
ふたばじい、まったくがまんできなくなってしまいました。
でも、減らず口をたたいていると、
どんなことになるのかをすこしだけ思い知ったみたいです。

でも、まだまだぜんぜん思い知っていないんです。
こんどはもっと思い知ることになるのです・・・・(>_<;)

ふたばじいの苦難の旅はまだまだつづきそうです。
どうか、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

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「双葉 第2章-その3-」

4/6のトコトコイラスト「双葉　第2章-その3-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その3-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　とんがり岩が立ち並ぶ斜面をあるいています
　　　
　　　「いいい、岩、岩、岩じゃ。
　　　　こんな岩では登ることもできん。
　　　　それに、この延々と続く上り坂、なんとかならんか。
　　　　おまえの村はまだなのか。
　　　　だいたいわしは樹の精じゃ。歩くようにはできとらん。
　　　　もうだめじゃ、ああ、もういやじゃ。」
　　　
　　　不平不満たらたらのふたばじいに　コトが言いました
　　　
　　　「じいじ、がんばって。じいじの未来がじいじの言ったとおりになってもいいの？」
　　　
　　　「いいいい、いやじゃ、あんな、くちからでまかせを言ったものが
　　　　現実になって良いわけがない。
　　　　ああ〜〜理不尽じゃ、はあ〜〜理不尽じゃ」
　　　
　　　ふたばじいは、どんどん、どんどん不満を言います

　　　はぐれないようにいつもコトと小竜は綱を持っています
　　　その綱の端を小竜に渡して自由自在に飛ばせたコトに
　　　ふたばじいが言いました
　　　
　　　「おおおお、おい、いいのか？小竜が逃げるかもしれんぞ。」
　　　
　　　「ここは小竜からは見晴らしが良い。ドコに飛んでもコトを見つけてくれる。
　　　　それに、じいじは光って目立つ。だいじょうぶ。」
　　　
　　　そう言ったコトの声に呼応するように
　　　小竜が高い声で鳴きました
　　　「ケーーーーーン」・・・・・・・・・
　　　
　　　ところどころのとんがり岩の先端に、
　　　美しい星晶（せいしょう）の結晶が輝いていました
　　　
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月6日のトコトコイラストです。

ふたばじい、いつまでがまんできるでしょう。
555年も生きてきて、こんなに長い間おとなしくしていたことは
きっと一度もないのでしょうね。(^^;

どうも、歳をとれば悟りを得る......ということでは.....ないようです。。。

ふたばじいの苦難の旅はつづきます。
どうぞ、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

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「双葉 第2章-その2-」

3/29のトコトコイラスト「双葉　第2章-その2-」です。

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　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その2-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　ふか〜い、ふか〜〜い草の森の中をあるいています
　　　
　　　「なななな、なんじゃここは。草・草・草じゃ。
　　　　草ばかりでなにも見えん。
　　　　空も見えん、太陽も見えん、星も見えん、小竜も見えん。
　　　　草ばかり見ていてよく迷わんな。
　　　　はあ、たいくつじゃ、たいくつじゃ」
　　　
　　　不平不満を言うふたばじいに　コトが言いました。
　　　
　　　「だいじょうぶ、小竜が外に出て道案内をしてくれる」
　　　
　　　「そそそそ、そうじゃ！　小竜に乗せろ！
　　　　小竜に乗れば外に出られる！
　　　　うあ〜〜　乗せろ、乗せろ、乗せろ〜〜」
　　　
　　　ふたばじいは、コトにどんどん不満を言います
　　　コトは小竜には乗れないと笑います
　　　小竜は知らん顔で
　　　草の森から出たり入ったりしながら飛んでいます
　　　
　　　ときどき小竜は草の先端を折ってコトに渡します
　　　コトとふたばじいはその草の先端からコクコク水を飲みました
　　　
　　　やむことのない葉擦れの音が
　　　ここでは永遠につづいています
　　　
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

3月29日のトコトコイラストです。

2人と1匹、、、う〜〜ん、やっぱり1人と2匹なのでしょうか.....。
口はうるさいですが、なんとかすなおに（？）歩いてくれています。

何もないと文句を言って、じいじが退屈がっていた平原は抜けたようですから、
彼らの旅は一週間より多くの時間が経っているようです。

こちらでは2日という時間が経ちました(^^;

お話はまだまだゆっくりとつづきます。
どうぞ、よろしくおつきあいください。
(^^)
●

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