イラストレーターにしもりちよこ の ど-も-のブログ

「双葉 第2章-その6-」

4/29のトコトコイラスト「双葉　第2章-その6-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
artWorks＞Tokotokoillustration-01（2006.02.01〜）>>>>
のページでご覧いただけます。

　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その6-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　海のそばにいます
　　　
　　　「船があるの。とってくるからまっていて。」

　　　　と、コトが言えば、ふたばじいはとても素直に
　　　　たくさんたくさんうなずきます・・・
　　　
　　　「クーン」
　
　　　　小竜はとても心配そうにコトのうしろすがたをみつめます
　　　
　　　
　　　「お、おまえにはあの穴にはいるのはむりじゃよ。
　　　　しんぱいじゃろうがここでわしとまっていようの？　
　　　　よしよし　よしよし」
　　　
　　　　ふたばじいがたいそうやさしくなぐさめました・・・
　　　
　　　「クーン」
　　　
　　　コトの姿が見えなくなるのを待って
　　　ふたばじいは、小竜のくびに
　　　『あらまほしの実』が入った袋のひもをかけて結ぶつもりなのです
　　　
　　　潮風がそっとふたばじいと小竜のほほを
　　　なでました・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月29日のトコトコイラストです。

ふたばじい、(^^;
急にやさしくなったとおもったら・・・(･_･)。

少ない文字数と
少ない絵で物語を書き進めるためには
細かい描写を省かざるを得ません・・・

小竜が採ってきてくれるコトのごはんのこととか
安全のために木の上で眠るコトのこととか。
旅の道々出会いのエピソードとか・・・。

それなりに描けばたのしいエピソードだと思うのですが
デフォルメを統一するためには省略しなければならない・・・
お話作りも、絵と全くおなじなのですね。。。

さてさて、ふたばじいのたくらみはいよいよ・・・。
どうか、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

※なお、「双葉」のお話を最初からご覧になりたい場合や、
　前のお話をもう一度読み返したいときなどは、
　これまでのお話をはじめからまとめてご覧いただけます。
　ここをクリックしてください>>>>
　一番下からお話がはじまります。

　　　　　・　　・　　・

「双葉 第2章-その5-」

4/23のトコトコイラスト「双葉　第2章-その5-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
artWorks＞Tokotokoillustration-01（2006.02.01〜）>>>>
のページでご覧いただけます。

　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その5-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　しずかにしずかに旅をしています
　　　
　　　「じいじ、つかれた？　少し休む？」
　　　　　　とコトが聞けば、ふたばじいは無言でうなずきました・・・
　　　
　　　「もうすぐ山の頂上だから、楽になるからね」
　　　　　　とコトが言えば、ふたばじいは無言でうなずきました・・・
　　　
　　　「だいぶ南に来たから暑くなってきたね。じいじだいじょうぶ？」
　　　　　　とコトが聞けば、ふたばじいは無言でくびを横に振りました・・・
　　　
　　　とぎれることなく苦情をばかりを口にしていたふたばじいは
　　　何も言わなくなってしまいました・・・
　　　「あらまほしの実」に聞こえるところで口にしたことは
　　　みな未来となって自分にふりかかることを知ったため
　　　何もしゃべれなくなってしまいました・・・
　　　
　　　ところが、、、、
　　　
　　　ふたばじいは、いいことを思いついてしまいました
　　　
　　　《そそ、そうじゃ！　わわ、わしがこれを持たねばよいのじゃ！
　　　　空高く飛んでついてくる、あやつに持たせればよい！
　　　　わしは自由じゃ！！　わしは自由じゃ！！
　　　　おい、小竜、こっちゃ来い！　降りて来い！　
　　　　・・・ふうむ、念じたところで降りては来んか・・・》

　　　「ふんっ」

　　　「えっ？　じいじ、なにか言った？」
　　　　　ふりかえってコトが聞くので、ふたばじいはおおきくくびを横に振りました
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月22日のトコトコイラストです。

ふたばじいが、しずかです(^^;
ものすごくしずかです。

自分の言ったことが現実になるからと言って
何も押し黙ることはないはずなのですけれど・・・
(^^;

ポジティブな言葉、すてきな言葉を
発すれば良いだけなのですが
・・・・・
いつもネガティブで無責任な発言しかしていなかった
ふたばじい。
習慣というのは、なかなか簡単に変えられないものなのですね.....。

ふたばじいのたくらみはどうなるか・・・。
どうか、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

※なお、「双葉」のお話を最初からご覧になりたい場合や、
　前のお話をもう一度読み返したいときなどは、
　これまでのお話をはじめからまとめてご覧いただけます。
　ここをクリックしてください>>>>
　一番下からお話がはじまります。

　　　　　・　　・　　・

「双葉 第2章-その4-」

4/20のトコトコイラスト「双葉　第2章-その4-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
artWorks＞Tokotokoillustration-01（2006.02.01〜）>>>>
のページでご覧いただけます。

　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その4-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　は
　　　ずいぶん遠くまで旅をしてきました
　　　旅にあきて、疲れ果てた、ふたばじいが
　　　ついにかんしゃくを起こしてしまいました
　　　
　　　「いいい、いやじゃ、もういやじゃ！！！！
　　　　わしはもう、まったく歩かんぞ！
　　　　『あらまほしの実』も、『あらぬの実』もどうでもよいわ！
　　　　わしはもうコンリンザイ、ここから一歩も動かんからな!!!!
　　　　もういやじゃ、ああ、もういやじゃ。」
　　　
　　　すると、少年コトは、すかさずポケットから袋を取り出し
　　　袋の中の粉を、ふたばじいの上にふりかけて呪文を唱えました
　　　『あらまほしの実の御力借るわが言にしたがひて、今放たれた言の葉の力根忽ち消えよ』
　　　
　　　「ななな、なんじゃ、なんじゃ、なんのまねじゃ」
　　　
　　　「じいじ、『あらまほしの実』に聞こえた言葉はほんとうになる。
　　　　ここから動けなくなってもいいの？」
　　　
　　　「なななな、なに？？　このタネにもそんな力があるのか？
　　　　いいい、今おまえがしたことで、言葉は取り消されたのか？」
　　　
　　　コトはうなずいて言いました
　　　「『あらまほしの粉』には『言葉の力』を打ち消す力がある・・・
　　　　コトの村にはとても必要なの。」
　　　
　　　コトがふりかけた白い粉は、じいと会ったあのときに袋に入れた
　　　『あらまほしの実』の殻がこなごなに砕けて粉になったものでした
　　　
　　　「ななな、なんじゃ、おまえの村には、わしのような者が大勢いるのか？」
　　　
　　　「ううん、ちがう」
　　　コトはわらいました
　　　
　　　「なんじゃ、それでは・・・・いや、なんでもないわい」
　　　
　　　『あらまほしの実』の魔力が今も自分についてまわっていることを知ったため、
　　　すっかり言葉に慎重になったふたばじいは、せいいっぱいの思いを込めて
　　　「ふん」と言いました
　　　
　　　とても静かになって、また一行は歩き出しました・・・
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月20日のトコトコイラストです。

ふたばじいの方でも時間がずいぶん経ちましたが、
こちらの時間も2週間も経ってしまいました。
すっかり更新できなくて、お待たせしてしまいました・・・
その間見に来てくださったみなさま、ほんとうに、ごめんなさい。

さあて、
ふたばじい、まったくがまんできなくなってしまいました。
でも、減らず口をたたいていると、
どんなことになるのかをすこしだけ思い知ったみたいです。

でも、まだまだぜんぜん思い知っていないんです。
こんどはもっと思い知ることになるのです・・・・(>_<;)

ふたばじいの苦難の旅はまだまだつづきそうです。
どうか、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

※なお、「双葉」のお話を最初からご覧になりたい場合、
　また、お話をもう一度読み返したいときなどは、
　これまでのお話をまとめてご覧いただけます。
　ここをクリックしてください>>>>
　一番下からお話がはじまります。

　　　　　・　　・　　・

新宿展は無事終了

みなさま、こんにちは。
ちよこです(^^)

4月10日を持ちまして、「くまのプーさんからのメッセージ展」のキックオフ展である新宿展が、無事終了いたしました。
わたしの手元にキュレーターのiさんから下記のような報告をいただきました。
「正確な数字がまだ出ていないようですが、会期中、3万人を越えるご来場をいただき、
　親子で2度3度を足を運んでくださった方々も多かったと聞き及んでおります。」
・・・ですって！　おお〜〜3万人ですか。把握できる人数をはるかに超えていてよくわかりません〜〜(^^;

にしもりちよこのところに、みなさまからいただいた「行ったよ〜〜」メッセージは
わたしの心にずっしりととどきました(T_T)
ほんとうにありがとうございました！

4月26日からはじまる立川展のほうも、どうぞよろしくお願いいたしますっっっ(^^;

さて、お待たせいたしました。
(まだご覧下さっていないかたには、予告編です☆)
会場写真です。
他の会場はまた違った雰囲気が楽しめるのかな？？？？

会場の最後の最後のコーナーが、
わたしも出品した「My-Pooh　クリエイターズコーナー」のエリアです。
↓そこに展示されたにしもりちよこの作品「ある日のアッシュダウン・フォレスト（4連作）」です。
　※ひだり奥に見えている2枚の作品は松尾さんの作品です☆
　

　
　
　
　
　
　
　
　
↓そしてわたしもいっしょに映ってみました。
　ベレー帽と首から下げている関係者カードのせいで
　なんとなく聖歌でも歌ってくれそうな雰囲気をかもしだしております(^^;
むはは.....
　　

　
　
　
　
　
　
　
写真をクリックしていただくともすこし大きな写真をご覧いただけます。

ちょっとPoohさんがおちついている内に、
また、ふたばじいのものがたりを進めたいところです(^^)
　

「双葉 第2章-その3-」

4/6のトコトコイラスト「双葉　第2章-その3-」です。

この絵は一部分のトリミングです。全体は
artWorks＞Tokotokoillustration-01（2006.02.01〜）>>>>
のページでご覧いただけます。

　　　　　◇　　◇　　◇

「双葉　第2章-その3-」

　　　ふたばじい　と　少年コト　と　小竜　が
　　　とんがり岩が立ち並ぶ斜面をあるいています
　　　
　　　「いいい、岩、岩、岩じゃ。
　　　　こんな岩では登ることもできん。
　　　　それに、この延々と続く上り坂、なんとかならんか。
　　　　おまえの村はまだなのか。
　　　　だいたいわしは樹の精じゃ。歩くようにはできとらん。
　　　　もうだめじゃ、ああ、もういやじゃ。」
　　　
　　　不平不満たらたらのふたばじいに　コトが言いました
　　　
　　　「じいじ、がんばって。じいじの未来がじいじの言ったとおりになってもいいの？」
　　　
　　　「いいいい、いやじゃ、あんな、くちからでまかせを言ったものが
　　　　現実になって良いわけがない。
　　　　ああ〜〜理不尽じゃ、はあ〜〜理不尽じゃ」
　　　
　　　ふたばじいは、どんどん、どんどん不満を言います

　　　はぐれないようにいつもコトと小竜は綱を持っています
　　　その綱の端を小竜に渡して自由自在に飛ばせたコトに
　　　ふたばじいが言いました
　　　
　　　「おおおお、おい、いいのか？小竜が逃げるかもしれんぞ。」
　　　
　　　「ここは小竜からは見晴らしが良い。ドコに飛んでもコトを見つけてくれる。
　　　　それに、じいじは光って目立つ。だいじょうぶ。」
　　　
　　　そう言ったコトの声に呼応するように
　　　小竜が高い声で鳴きました
　　　「ケーーーーーン」・・・・・・・・・
　　　
　　　ところどころのとんがり岩の先端に、
　　　美しい星晶（せいしょう）の結晶が輝いていました
　　　
　　　
　　　　　◇　　◇　　◇

4月6日のトコトコイラストです。

ふたばじい、いつまでがまんできるでしょう。
555年も生きてきて、こんなに長い間おとなしくしていたことは
きっと一度もないのでしょうね。(^^;

どうも、歳をとれば悟りを得る......ということでは.....ないようです。。。

ふたばじいの苦難の旅はつづきます。
どうぞ、あたたかくお見守りください。
(^^)
●

※なお、「双葉」のお話を最初からご覧になりたい場合、
　また、お話をもう一度読み返したいときなどは、
　これまでのお話をまとめてご覧いただけます。
　ここをクリックしてください>>>>
　一番下からお話がはじまります。

　　　　　・　　・　　・