まいごちゃんが
かえったあと
すっかりげんきがなくなってしまったのは
カンちゃん
まいごちゃんが かえった後も
サンちゃんのはらぺこ受難の日々は
つづくのでありました
◎
このおはなしはこれでおしまいですが
またあしたも「サンちゃんとリーテ」はつづきます(^^)
☆
あ、そうそう、
まいごちゃんのおじさんも
そのうち登場します(^^)
[38]まいご[完]
なんと、目的地は
「風の花」の咲く
黒い森だったのだ
「ついたぞ」
…と、サンちゃんに起こされて
目を開けたまいごちゃんの 目の前に
そびえたっていたのは
あの恐怖の「風の花」!!
数日前、大量のヒルにおそわれた
あのおぞましい恐怖体験は
まだ生々しく
まいごちゃんの記憶によみがえる
まいごちゃんはおおさわぎ!!
でも口輪をされていて叫べない…
縛られていて逃げ出せない……
サンちゃん
「お〜〜お〜〜
よかったなぁ〜〜
そんなに泣くほどうれしいかぁ〜〜
つれてきてやってよかったなぁ〜〜♪」
おまわりさん
「まことに うつくしい!!
“風の花”という花、
本官は、はじめてです!!」
カンちゃん
「く〜〜く〜〜く〜〜(泣)」
超小声で
「ごめんよぉぉぉ
この作戦、やっぱり
かわいそすぎる〜〜〜
ごめんよぉぉぉぉぉ」
まいごちゃんがのっていた車を運転していた人は
こんな人だったのだ
ある日、まいごちゃんは
門の外にきれいな花が落ちているのを見つけた
花を拾おうと門の外に出たら
知らないおじさんが話しかけてきた
「おじょーさん、おじょーさん
電話ですよ〜〜、
おじさんからです、緊急ですよ〜〜」
なんだろうと思って
まいごちゃんが電話に出ると
電話のむこうから聞こえる声は
まいごちゃんのだいすきな
おじさんの声にそっくりだった
すっかりまいごちゃんは
本物のおじさんだと信じてしまった
そのおじさんそっくりの人から
「いま電話を渡した人は
おじさんのともだちだから大丈夫だよ
そのひとといっしょに車に乗って
いまおじさんのいるところに来てほしいんだ
いますぐにね」
と言われたから…
いつもいつも「知らないひとに
ついていっちゃいけないよ」と
おじさんから言われていたのに
まいごちゃんは
知らない人の車に乗ってしまったのだ
カンちゃん
「えっ…
それって
つまり……
“おれおれ詐欺誘拐”ってこと…????」